content

流転

野村尚之

野村polaris02


流転



生きる苦しみの中、写真を撮る気力すら失いかけていた。
習慣でカメラは持ち歩いていたが、シャッターを切ることは無かった。
夕暮れ、懐かしい光に包まれて、無意識にカメラを構えたとき、
ファインダーから、心に一筋の光が射し込んできた。